次世代シークエンサーの活用法に関するセミナーをザンビアで開催しました
2022.10.5
2022年6月1日〜2日にかけて,ザンビア大学にて “Next Generation Sequencing Approach for the Research of Zoonotic Diseases”が開催されました.次世代シークエンサー(NGS: Next Generation Sequencer)はDNA上の塩基子配列を網羅的かつハイスピードで解析することができ,細菌やウイルスなどの病原体の研究で活躍している技術です.ザンビア大学に整備されているNGSの活用法に関する本セミナーには,ザンビア大学をはじめルサカ市内の大学や研究機関から学生・技術者が集まり,ハンズオン(実習)セミナーには16人,レクチャーには42人が参加する盛況ぶりでした.
1日目のハンズオンセミナーでは北海道大学人獣共通感染症国際共同研究所の林田京子先生やMisheck Shawa先生が指導し,参加者はサンプルからのDNA抽出やNGSでの遺伝子配列分析,そのデータ解析法まで,実際に操作を行いながら学びました.2日目のレクチャーでは林田先生やShawa先生のほか,ザンビア大学獣医学部のLavel Chinyama Moonga先生から細菌の遺伝子解析の手法について,West Lunga Conservation ProjectのDavid Squrre先生からはザンビアで問題となっている人獣共通感染症の1つであるアフリカトリパノソーマの動物からヒトへの伝播メカニズムをNGSを用いて解析した実例について紹介されました.
両日共に参加者からの質問も多く,NGSを用いた遺伝子解析手法への関心の高さが窺えました.